リスク管理方針

平成28年度リスク管理

平成27年度は、国内では我が国金融史上はじめて日銀がマイナス金利に踏み込み、国際的にも、中国経済の減速、原油安、ヨーロッパ中央銀行の量的緩和政策、アメリカのゼロ金利政策の解除などが世界経済や金融市場の先行きに大きな影響を与えた年でもありました。

このように金融の自由化・国際化の進展や金融技術の高度化に伴い、金融機関が抱えるリスクは多様化・複雑化しており、金融機関経営にとってリスク管理の強化・高度化の必要性はますます高まっております。

こうした経営環境のなか、当組合は、協同組織金融機関としての役割を果たすため、更なるリスク管理体制の整備・強化に向けて、平成28年度は、以下のリスク管理方針のもと業務運営にあたってまいります。

1.統合的リスク管理方針

当組合は、コンプライアンスの徹底と適切なリスク管理が経営の健全性を確保するために極めて重要であることを認識のうえ、統合的リスク管理 (注) に向けた態勢整備に取組み、経営体力に見合った業務運営を行う。

また、管理すべきリスクのうち、信用・市場・流動性リスクについては、リスクを適正にコントロールしつつ収益の拡大を図ることとし、オペレーショナル・リスクについては、リスクの発生自体を予防することでリスクの極小化に努めてまいります。

(注)リスク・カテゴリー毎(信用リスク、市場リスク、およびオペレーショナル・リスク等)に評価したリスクを総体的に捉え、金融機関の経営体力(自己資本)と比較・対照することによってリスク管理を行うもの。

2.各リスクの管理方針

1.信用リスク管理方針

信用リスクとは、信用供与先の財務状況の悪化等により、資産(オフ・バランス資産を含む。)の価値が減少ないし消失し、金融機関が損失を被るリスクである。

当組合は、与信業務に携わる役職員が従うべき基本指針・行動規範として信用リスク管理規程を定め、その周知徹底を図る一方、当該リスクの管理には、与信先の信用状況の把握が何よりも重要であるとの認識のもと、取引先の財務・収支状況に関する定量的な評価を基本に定性面の評価を勘案のうえ、与信判断に努めることとする。

2.市場リスク管理方針

市場リスクとは、金利、為替、株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債(オフ・バランスを含む)の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクである。

なお、主な市場リスクは以下の3つのリスクからなる。

1.金利リスク~
金利変動に伴い損失を被るリスクで、資産と負債の金利又は期間のミスマッチが存在している中で金利が変動することにより、利益が低下ないし損失を被るリスク。
2.為替リスク~
外貨建資産・負債についてネット・ベースで資産超又は負債超ポジションが造成されていた場合に、為替の価格が当初予定されていた価格と相違することによって損失が発生するリスク。
3.価格変動リスク~
有価証券等の価格の変動に伴って資産価格が減少するリスク。

当組合は、資産の健全性と収益の向上に積極的に取組むこととし、特に金利変動に伴う金利リスク、株式や債券などの価格変動がもたらす価格変動リスクに重点を置き、安定した適正収益を確保するための体制の充実に努めることとする。

3.流動性リスク管理方針

流動性リスクとは、運用と調達のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、又は通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(資金繰りリスク)及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)である。

当組合は、地域において組合員等の資金需給の仲介者としての役割を果たすとともに余裕資金を効率的に運用する責務を負っている。

このため、流動性リスクを基本的かつ重要なリスクと位置づけ、資金繰りリスク・市場流動性リスク管理部門において日々の資金繰りや予期せぬ資金需要に対応できるよう、流動性確保に配意した資金運用に努めることとする。

4.オペレーショナル・リスク管理方針

オペレーショナル・リスクとは、金融機関の業務の過程、役職員の活動若しくはシステムが不適切であること又は外生的な事象により損失を被るリスク(自己資本比率の算定に含まれる分)及び金融機関自らが「オペレーショナル・リスク」(自己資本比率の算定に含まれない分)と定義したリスクである。

当組合は、統合的リスク管理規程においてオペレーショナル・リスクの対象を明確にし、それぞれのリスク特性に応じて適切に管理することにより、リスク顕在化の未然防止に努めることとする。

1.事務リスク管理方針

事務リスクとは、役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより当組合が損失を被るリスクである。

当組合は、正確かつ効率的な事務処理が信用の原点であるとの認識のもと、コンプライアンスの徹底を図り、役職員の事務リスクに対する意識の高揚と事務の正確性の確保に努めることとする。

2.システムリスク管理方針

システムリスクとはコンピュータシステムのダウン又は誤作動等、システムの不備等に伴い金融機関が損失を被るリスク、さらにコンピュータが不正に使用されることにより当組合が損失を被るリスクである。

当組合は、コンピュータシステムの安全稼働を確保するため、セキュリティーポリシーに基づいた各種対策を実施するとともに、万一障害が発生した場合の影響の極小化と早期復旧を図るため、情報資産に関する管理体制、バックアップのためのコンピュータ資源の二重化及びシステムダウン時の復旧訓練を行うなどの対策を講じることとする。

3.法務リスク管理方針

法務リスクとは、法令や契約等に違反すること、不適切な契約を締結すること、その他法的な原因により、当組合が損失を被るリスクである。

当組合は、これら諸問題に適切に対応するため、「法務リスク管理要領」に基づき、組織内の連絡・連携を図りながら、法務関連情報の収集・管理を行うとともに、新規業務の開始や各種契約の締結等においては、リーガル・チェックの実施や顧問弁護士の活用等により法務リスクの極小化を図り、風評・経済的損失の発生防止に努めることとする。

4.風評リスク管理方針

風評リスクとは、当組合の資産の健全性や収益力、自己資本などのリスク耐久力、規模、成長性、利便性など当組合の風評を形成する内容が劣化し、顧客からみて当組合への安心度、親密度が損なわれることにより、当組合の風評が低下するリスクである。

当組合は、風評リスクに適切に対応するため「風評リスク管理規程」に基づき、不断にモニタリングを行い、当組合の風評に影響を及ぼすと思われる事項については、組織内の連絡・連携を図りながら、情報の収集・管理を行うとともに、リスクの極小化を図り、経済的損失の発生防止に努めることとする。

以上

平成28年4月1日策定